ノーステップ打法の利点やメリットデメリットや大谷選手から学ぶコツとは?
野球のバッティングには様々な打法があります。
様々な打法についてはバッティング 色々な打法のメリットデメリットについてで紹介していますがすり足打法や、足を上げる打法。
他にも世界のホームラン王である王貞治さんで有名な一本足打法や、日本が誇るヒットメーカーであるイチロー選手の振り子打法などといった打法があります。
そんな数ある打法の中でノーステップ打法と言うものがあります。
近年このノーステップ打法を取り入れている高校野球の強豪チームがあるように、チーム全体としてノーステップ打法を取り入れているチームもあります。
プロ野球で言うとT−岡田選手や2011年ごろの中田翔選手などがノーステップ打法として有名です。
その他にはメジャーリーグの打者でもノーステップ打法を取り入れている選手は多いですし、そのメジャーリーグで活躍する日本人選手である大谷翔平選手もノーステップ打法に切り替え素晴らしい成績を残しています。
さて、そんなノーステップ打法ですが、他の打法に比べるとやはり取り入れている選手は少ないです。
ですがノーステップ打法には大きなメリットがあります。
打法に関しては個人によって合う合わないがありますが、もしノーステップ打法が自分に合うのであればバッティングの成績が今よりも良くなることも十分にあります。
そこで今回はノーステップ打法の利点やメリット、デメリット、またコツなどについて紹介していきます。
ノーステップ打法の利点 メリット
まずはノーステップ打法の利点 メリットについて紹介していきたいと思います。
ノーステップ打法の最大のメリットは目線がズレにくく、軸を安定させやすいことです。
目線がズレるとどれだけ打ちにくくなるかはミート力を上げる方法!野球バッティング上達とコツで詳しく紹介していますが目線がズレるとボールの情報が正確に脳の中で処理できなくなります。
そうなると、自分が思っているボールの位置やコース球種と実際にピッチャーが投げた球との間に誤差が生じ、思うようなバッティングが出来なくなってしまいます。
ノーステップ打法にすることで、足を上げたりしないので目線のズレは意識さえすればほとんどないと言えるでしょう。
個人的にはノーステップ打法の最大のメリットはそこだと思っています。
続いては軸についてですが、こちらも足を上げる打法に比べて、足の上げ方や高さによって変わってくる部分もありますが、足を上げたり、ステップをしたりすることがないので軸をスイング時までブレにくくなります。
足を高く上げる選手の場合、スイング時にバランスをとるのが難しくなりますので軸を安定させるのもそれだけ難しくなります。
バッティングの置いて軸がブレることは成績が悪くなることに直結します。
軸を安定させることが求められるバッティングにおいて、ノーステップ打法による軸がブレにくいというメリットは非常に良いことでしょう。
無駄な動きを無くし、シンプルなスイングの形、構えの究極みたいなものがノーステップ打法になるのではないと思ってもいます。
大谷選手がメジャーに行き、ノーステップ打法に変えたのはメジャーリーグ1年目のオープン戦でメジャーリーグ特有の動く球や変化球に対応が出来ず、なかなか結果が出なかったときにスイングをシンプルにし、ボールをしっかりと捕らえることに重点を置いたなんて記事をみたことがあります。
もちろんのステップ打法以外の打法が無駄な動きが多いというわけではないです。
実際大谷選手も日本にいたころはノーステップ打法ではなくても高い打率に素晴らしい打撃成績を残していました。
ただそれに比べてノーステップ打法の方が動きがよりシンプルになり、ボールが見やすく、合わせやすいという事なんだと思います。
確実にミートしたい場面などのノーステップ打法を活用すると効果的かもしれません。
ノーステップ打法のデメリット
続いてノーステップ打法のデメリットについて紹介していきたいと思います。
ノーステップ打法のデメリットとして最も大きいと感じるのが体重移動が難しくなることです。
体重移動がバッティングに必ずしも必要かと言われるとそうではないですが、やはり遠くへ打球を飛ばしたい、長打やホームランを打ちたいという場合、体重移動は必要になってきますし、体重移動ができるとそれだけ強く鋭い打球も打ちやすくなります。
足を上げる打法に比べて、体重移動がしにくいのがノーステップ打法の最大のデメリットと言えるでしょう。
とは言え、決してノーステップ打法だと体重移動ができないわけではないです。
先ほどから何度も名前を挙げている大谷選手もそうですし、メジャーで活躍するノーステップ打法の打者たち、それに2010年にパリーグの本塁打王になったT-岡田選手もノーステップ打法でホームランや長打を量産しています。
あくまでノーステップ打法はその他の打法に比べると体重移動が難しい、少しコツがいるということであり、その点をしっかりと練習で出来るようにしていけばノーステップ打法のデメリットは解決できます。
しっかりと練習をすれば、ノーステップ打法でも体重移動はできますし、体重移動が出来れば、ノーステップ打法のメリットであるバッティングの確実性を高めることができ、かつ強く鋭い打球長打やホームランも打てるようになるでしょう。
パワーに自信のある選手こそ、ノーステップ打法でスイングをシンプルにし、ボールをしっかりと見れる状態を作ることで、バッティングに確実性を生みながらボールを飛ばすことが出来るかもしれません。
実際、メジャーリーグではノーステップ打法の選手も多いですが、確実にボールをとらえれば、その確率を上げれば結果もついてくるという考えからノーステップ打法を取り入れている選手も多いです。
そういった意味では、大胆であったり豪快なイメージをメジャーリーグのバッターに持っている人も多いかもしれませんが、日本の野球よりもシンプルを追及しているといっても良いのかもしれませんね。
ただ、ノーステップ打法が体重移動がしにくい、難しいというのは否めませんし、パワーに自信がなかったり、うまく体重移動であったり、ノーステップ打法での体の使い方が出来ないと結果が出にくいかもしれません。
ノーステップ打法のコツ
ではの続いてノーステップ打法のコツについて紹介していきます。
先ほど紹介しましたが、ノーステップ打法の最大のデメリットは体重移動がしにくいということです。
ノーステップ打法は一般的にバッティングの際に踏み込む足の位置にあらかじめ足を置いておくため、通常の構えに比べ足の開く幅が広く、軸足に体重が乗せにくいです。
これに関しては実際にノーステップ打法をやっていただければわかると思いますが、足を上げる打法に比べてノーステップ打法が軸足に体重が乗せにくいのはお分かりいただけると思います。
ではどのようにしてノーステップ打法で体重移動をすればいいのか?
これに関しては色々な指導方法があると思いますが私は、骨盤を内側にひねるイメージで軸足に体重を乗せるという指導をしています。
ノーステップ打法で軸足に体重を乗せようとすると、どうしても軸足の外側に体重が逃げてしまいがちになります。
それを防ぐために軸足側の骨盤を内側にひねるようなイメージで軸足の内側に体重を溜めます。
しかし、軸足側の骨盤のみを内側にひねると、体が開きやすくなってしまいますのでそれを反対側の骨盤を内側にひねることで抑え込みます。
大谷選手のノーステップ打法の形を見ていただけると分かりやすいと思いますが、上半身はトップを常に作っている状態で、骨盤をひねるような動きで体重を逃がさずためています。
※画像引用元https://spaia.jp/column/baseball/mlb/6229
よくわからないという人は実際にやってみるとより分かりやすいと思います。
この際の内側に骨盤をひねる感覚や、どっちの骨盤をどのくらいひねるかは個人差がありますので自分で一番体重が乗せやすい形を見つけて下さい。
あとはそのためた体重をノーステップ打法によってぶれない軸をしっかりと回転させボールに力を伝えてボールを飛ばします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はノーステップ打法の利点やメリット、デメリット、コツについて紹介させていただきました。
ノーステップ打法にはデメリットはありますが、それは自分で改善することができます。
そしてもちろんメリットもあります。
もし今のバッティングフォーム、打法がしっくりこないという方は一度ノーステップ打法を試してみてはいかがでしょうか?
自分に合うノーステップ打法を完成させることで、今よりも良い成績を残せるようになるかもしれませんよ。