スイングスピードとホームランは関係ない?打球の飛ばし方とは
ホームランを打つには何が必要か?
1度は考えたことはあるのではないでしょうか?
おそらく多くの人はパワーや筋力、そしてスイングスピードがホームランを打つには必要だと思うかと。
もちろんこれらはあったほうがホームランを打つのには有利にはなる時もあります。
ただ詳しくはホームランを打つために筋トレは無意味!?バッティング上達で紹介していますが筋トレなどは逆にホームランを打てなくなる原因になったり、スイングスピードを遅くする原因になったりもします。
正しく、必要な筋力をつけるのであればホームランを打つために筋トレをすることは効果があると覚えておいてください。
さて、ではスイングスピードは一体どうでしょうか?
確かに普通に考えたらスイングスピードが速ければボールに大きな力を伝えられそうですのでホームランも増えそうですよね。
ですがホームランとスイングスピードは実は無関係なんて言われたり、スイングスピードが遅くてもホームランは打てると言われることが多いんです。
では本当にスイングスピードとホームランは関係ないのか?
そこで今回はスイングスピードとホームランの関係について紹介をしていきたいと思います。
ホームランを打つためにスイングスピードは必要ない?
ではホームランを打つためにスイングスピードは本当に必要ないのか?
これについては私はスイングスピードは早い方が良いですが、ホームランを打つために絶対に必要なことでもないというように思っています。
スイングの形や力の伝え方などは置いといて、単純にスイングスピードが早ければボールのバットが当たる瞬間に加わる力は大きくなります。
他の条件が全く同じであればスイングスピードが早い方がボールは間違いなく遠くへ飛びます。
ですのでスイングスピードを上げるということは良いことだと思います。
ホームランを打つという点以外でも、ボールを長く見れたりなどスイングスピードが早いことで多くのメリットが生まれます。
ですが、ホームランを打つためという点だけで言えばスイングスピードはそこまで重要な要素ではないです。
ホームランバッターは皆パワーがあり、スイングスピードが早い。
こんなイメージがあるかもしれませんがこれは意外と違う場合が多く、ホームランバッターにはスイングスピードはそんなに速くない選手や並の選手が結構多いです。
ではスイングスピードが早くないのになぜホームランが打てるのか?
それは簡単でホームランバッターと言うのは、スイングスピードよりも大事なホームランの打ち方を知っているからなんです。
ホームランを打つにはこれが非常に重要でスイングスピードを上げるよりもホームランの打ち方、つまり打球の飛ばし方を知り、それを実際にスイング動作の中に取り入れることの方が大事なんです。
ですのでスイングスピードはホームランとは全く関係ないとは言えませんが、そこまで重要ではなく、ホームランを打つこと以外の場面の方がどちらかと言うと活きてくると思います。
スイングスピードよりもこれを練習するべき
ではスイングスピードよりも重要なホームランを打つために必要なこととは何か?
それはバックスピンです。
バックスピンを打球に加えることで、打球が伸びやすく、飛距離が出やすくなります。
ホームランバッターと言うのはこれを意図的に行い打球を少ない力で、より遠くへ飛ばしてるのです。
そして問題なのが日本では「バットは上から叩け」というような指導が昔からよくされてきました。
最近ではこの指導法が見直されるようになってきたものの、それでもまだ少年野球などではバットを上から叩くスイングをしている選手は多いですし、野球経験があまりない親御さんなどは子供にこういった指導をしてしまうというケースも多いです。
では上から叩くスイングの何がいけないのかを少し説明します。
まず今回のテーマであるバックスピン、ボールの回転についてですが打球はバックスピンだと打球は伸びやすく、トップスピン(順回転)だと打球は上がりにくく、伸びにくくなります。
分かりやすい例を出すと、バッティングマシーンをイメージしてください。
バッティングマシーンにはいろいろなタイプがありますが、基本的な形としては、上下が高速で回転しており、そこにボールを入れることでボールを飛ばすものです。
これは上下からうまい具合にボールに回転を与えて、狙った位置にボールを飛ばせるようになっています。
このバッティングンマシーンの上下の回転をそれぞれ変更するとボールに加わる回転も変わってきます。
上側のみ回転数を増やせばボールにはトップスピンが強く加わり、落ちる球が飛んでいきます。
逆に下側のみ回転数を増やせばボールにバックスピンが加わり伸びる打球が出てきます。
危険ですのでバッティング練習などではやってはいけませんが、バッティングマシーンで外野フライを飛ばしているチームも多いですが、その時の回転の設定は必ず下側の方が回転数が大きいはずです。
このようにトップスピンかバックスピンかの違いだけで打球の伸び、飛距離は全く変わってきます。
スイングスピードがやや早く、ボールの真ん中を打ち普通の回転の打球よりも、スイングスピードが少し遅いけどもボールの下側を打ち、強烈なバックスピンをかけた打球の方が明らかに打球は伸びていきます。
実際にプレーをしていてもそうですし、プロ野球なんかを観ていても
とらえた!と思った打球が意外と伸びずに飛ばなかったり、あまり力強い打球には見えないもののものすごく打球が伸びたりするシーンはよくありますよね。
あればボールに加わるバックスピンが大きく関係しており、ホームランバッターはこのバックスピンを意図的にかけているというわけです。
練習方法は?
さて、スイングスピードよりもバックスピンをかけることがホームランを打つためには重要だということはお分かりいただけたかと思います。
しかし先ほども言いましたが日本では昔から上から叩けというダウンスイングを推奨する指導が多く、バックスピンがかかりにくいスイングが自然と身についてしまっている場合が多いです。
日本人が打球が飛ばないのはパワーのせいじゃなく打ち方にあったでも紹介していますが、アメリカなどでは小さいころからボールを打ち上げなさいというようん指導を受けることが多いので、自然とボール下側を打ち、バックスピンをかけるスイングが身についていることが多いのです。
もちろんダウンスイングの全てが悪いというつもりはないですが、ホームランを打つという点だけで言えばあまり良くないかと思います。
ではバックスピンをかけられるようになるには一体どんな練習をすれば良いのか?
バックスピンをかけれるようになるための練習メニューを2つ紹介します。
1つ目のメニューは逆手ティーバッティングです。
この練習ではヘッドを走らせる、手首を返すスイングを身につけることが出来ます。
詳しくはバッティング ヘッドを走らせると打球が飛ぶ!で説明をしていますが、プロ野球選手は当たり前のように打つ瞬間に手首を返し、ヘッドを走らせています。
これを簡単に説明すると、打つ瞬間に手首を返す動きをすることでヘッドが走り、ボールにバックスピンが加わりやすくなります。
よく意味が分からないという人はこの練習メニューをやっていただければ少しは手首を返すという意味が分かると思います。
やり方は非常に簡単でバットを持つ手を上下逆にした状態でティーバッティングをするだけです。
右バッターなら本来グリップエンド側にある左手を右手の上に、左バッターならその逆ですね。
これは実際にやっていただけば分かりやすいですが、この逆手でバットを持った状態で強い打球を打つとなると普段バットを持つ際に上にある方の手をうまく使う必要があります。
つまりこの練習メニューの場合グリップエンド側にある手の手首をうまく返すように使わないとこの状態で強い打球は打てません。
また逆手にする理由は、逆手にするとこの手首を返す動きが自然とできやすいからです。
ヘッドを走らせるための手首の動きが分かったら、次は普通にバットを持って、先ほどと同じような感覚で打ってみて下さい。
この時に手首が返る感覚やヘッドが走る感覚があれば大丈夫です。
ただし、誰でもすぐに身につく技術ではないです。
焦らずにこのメニューを続けながら徐々にヘッドを走らせる感覚を身につけていくのが理想だと思います。
2つ目の練習メニューはバックスピンティーバッティングです。
バックスピンを加えるにはバットを入れる角度が非常に重要です。
先ほど上から叩くスイングを例に解説をしましたが、ボールに対して、バットをどの角度で入れるか、たったこれだけでもボールに加わる回転は大きく変わります。
バットを入れる角度によってはボールに強烈なバックスピンを加えることができ、打球を遠くへ飛ばすことが可能になります。
分かりやすいイメージとしては、バットを上から叩くようにボールを打てばボールの上側を叩くことになりトップスピン(順回転)がかかります。
これだと鋭いゴロは打てますが、遠くへ伸びる打球は打てません。
逆にボールに対しバットを下から、またはレベルスイング(水平)で打ち、ボールの下側を捕らえればバックスピンがかかり打球は上がりやすく、さらに伸びやすくなります。
近年、話題になっているフライボール革命とは簡単に言ってしまえばこのことで、アッパー気味なスイングでフライを打ち上げるイメージで振ることでボールにバックスピンを加えてボールをより遠くへ飛ばすということです。
ホームランアーチストと呼ばれる選手たちはこのバットの入れ方や、バックスピンのかけ方を知っています。
パワーがなくてもバットの入れ方やバックスピンをかけられるかどうかで打球の飛距離ははっきりと変わってきます。
そんなバットの入れ方と、バックスピンを加えるスイングを身につける練習がバックスピンティーバッティングです。
ティーバッティングで使われるティースタンドを使った練習メニューなのですが従来のティースタンドは
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このような形のボールを置くタイプのものが多いです。
ですがこのタイプのティースタンドですと置いてあるボールを打つため、どうしても上から打つスイングになってしまいます。
これではトップスピンがかかった打球になってしまい打球は遠くへは飛びません。
打球を飛ばすためのスイングを身につけるティーバッティングはボールを吊るすティースタンドを使うことで身につけることが出来ます。
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このようなティースタンドを使ってティーバッティングを行っていきます。
この練習メニューはメジャーリーグの約30球団をはじめ、日本のプロ野球球団やアマチュア野球のチームでも多くのチームが取り入れています。
また、セッティングも1人で簡単に出来るため個人のトレーニングとして使いやすいのも特徴です。
この練習で打球を飛ばすためのバットの入れ方や、バックスピンをかけるスイングを身につけることができ、打球の質は明らかに変わると思いますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はスイングスピードとホームランの関係について紹介をさせていただきました。
スイングスピードはバッティングにおいて重要なことですし、早ければ大きな武器もなります。
ですがホームランを打つためにスイングスピードを上げるというのはそこまで重要なことではないですし、そのために筋トレなどをするのはあまりお勧めは出来ません。
ホームランを打ちたいのであればスイングスピードを上げるよりもホームランの打ち方を知ることが大切です。
その練習の中で自然とスイングスピードが上がっていけば一番良いと私は思っています。
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