140キロの速球を打つには何をすればいい?
140キロ
野球において速い球を投げるピッチャーの目安や基準となるのが140キロだと思います。
高校野球以上になると140キロを超える速球を投げるピッチャーも多くいますし、そういったピッチャーは注目されると思います。
また、近年では中学生で140キロを投げるピッチャーもいます。
140キロというのは間違いなく速いですし、そう簡単に打てるような球でもないと思います。
しかし、そうは言っても強いチームと試合をするときもありますし、大会などで勝ち進むにつれて140キロを超えるピッチャーと対戦することも増えるでしょう。
そこで140キロを超える球を投げられるから打てないといって、そのまま簡単に負けるわけにもいきません。
いくら140キロの球が打ちにくい、打つのが難しいとはいえど、打たないことには勝つことは出来ません。
では140キロを打つにはどうすればいいのか?何をすれば良いのか?
今回は140キロを打つために必要なことなどについて紹介していきたいと思います。
140キロを打つためにするべきこと
では140キロを打つにはなにをすべきかを紹介していきます。
140キロというよりは、速い球を打つためにはいくつか重要なことがあります。
中でも個人的に重要だと感じるのが
タイミングの取り方
スイングスピード
動体視力
まずはこれら3つです。
さらにこれら3つに加えて
ミートする技術を鍛えることで140キロという速い球を打つことが出来るようになると思っています。
それでは続いてこれらについての説明と、身につける、鍛える方法や練習をそれぞれ紹介していきます。
タイミングの取り方
140キロの速球というのは、リリースからキャッチャーが捕球するまでの時間が短いため、その分タイミングをとるのも難しくなります。
また、それに加えてピッチャーは変化球で目線を変えたり、緩急をつけたりしてきますので、ピッチングの組み立てが上手いバッテリーと対戦する場合さらに速球のタイミングが取りにくくなります。
しかし、ここで一度考えてもらいたいのが速球とはツーシームなどという例外もありますが、基本的には速いとは言えど変化のない球です。
後に説明しますが、ミート力さえあれば変化がない球ですので、タイミングさえ合ってしまえば、これほど打ちやすい球はないと思いませんか?
もちろん、そのタイミングが上手くとれていないため、速球が打てない、苦手というわけですが、これはつまりタイミングをうまくとれるようになれば速球でも打てるようになるということでもあります。
また、タイミングというのは速球を打てるようになるためだけでなく、すべての球に対しタイミングは合ったほうが良いのは間違いないです。
まずは速球に対しタイミングをしっかりと取れるようになること、そのうえで最終的には全ての球に対しタイミングが取れるようなバッターを目指していきましょう。
ではタイミングの取り方について紹介していきます。
1つは下半身でタイミングをとる方法です。
こちらは最も一般的なタイミングの取り方で、プロ野球選手でいうと坂本勇人選手などがこの代表的な例です。
下半身でタイミングをとるというのは簡単に言えば、バッティングフォームの中で行う体重移動などを行いながら下半身でピッチャーとのタイミングを取りながらスイングをしていきます。
おそらく、タイミングについて深く考えたことがないという人や無意識にタイミングをとっているという人はこのタイミングの取り方が多いです。
2つ目は上半身でタイミングをとる方法です。
こちらは先ほどとは違い上半身で、というよりは腕やバットの動きなどでタイミングをとる方法です。
私自身はこの上半身でタイミングをとる方法でした。プロ野球選手でいうと山田哲人選手はこの上半身でタイミングをとっている代表例です。
こちらの方法はバッティングをフォームの流れでタイミングをとる先ほどの下半身での方法とは違い、イメージとしては上半身(主に腕やバットなど)でピッチャーとのタイミングを合わせてスイングに入ります。
このようにタイミングの取り方にも色々とあります。
タイミングの取り方については下の記事で詳しく紹介していますので良かったらご覧ください。
スイングスピード
続いてはスイングスピードについて紹介していきます。
スイングスピードを上げることで、140キロの速球に対してもしっかりと対応が出来るようになります。
そもそもスイングスピードが遅く、140キロの球自体に対応できていないという選手が多くいます。
そういった選手は140キロを打つためにどうしてもタイミングを早めに取ったり、140キロの速球に振り出すタイミングを合わせる必要があります。
しかし、そういった対策ですと、速球以外の球(緩急、変化球)などが来た時に対応が出来なかったり、対応がしにくくなってしまいます。
ですので、リリース時にストレートか、変化球かを判断した後にバットを振りだしても140キロの速球に対応できるスイングスピードを身につけておきたいです。
また、スイングスピードを上げることで、ボールを見れる時間が増え、選球眼の向上、変化球などへの臨機応変な対応も出来るようになります。
140キロ打つためという点ではもちろんですが、バッティング全体の上達を考えても、やはりスイングスピードは速い方が良いです。
では、スイングスピードを上げる方法を紹介していきます。
私がスイングスピードを上げるのに効果的だと思う練習メニューは素振りです。
スイングスピードを上げるためにはバッティング練習において最も基本的なものと言われる素振りがおすすめです。
素振りをスイングスピードを上げる練習としておすすめする理由はいくつかあるのですが、まず1つ目は筋力をつけることです。
ただ、ここで誤解しないでいただきたいのは、バッティング、スイングに必要な筋肉のみをつけるということです。
スイングスピードを上げるには、筋力を強化することでバットを振る力も上がるというのはイメージしやすいと思います。
だったら筋トレをしたほうが良いのでは?と思う方も多いと思います。
実はここが私が素振りをスイングスピードを上げる練習として紹介する最も大きなポイントです。
確かにただ筋力をつけて、スイングスピードを上げるのであれば筋トレをしたほうが筋力をつけるうえでは圧倒的に効率は良いでしょうし、筋トレをしたことでスイングスピードが一気に上がったなんてこともあるかもしれません。
しかし、筋トレによって身に着けた筋肉は必ずしもすべてがバッティングに必要なのか?身に着けた筋肉は自分でパフォーマンスに活かすことができるのか?
こういった点を考えると筋トレによって身に着けた筋肉はバッティング全体の部分に目を向けると、必ずしも良いものとは言えないでしょう。
もちろん、専門のトレーナなどの指導の下、必要な筋肉を必要な分つけるというのであれば良いのかもしれませんが、プロ野球ならともかく、アマチュア野球でそこまで環境が揃っているチームは多くはないでしょう。
では素振りではどうでしょうか?
素振りを続けることで効率は悪いかもしれませんが筋力は少しづつついていきます。
しかし、この筋肉は先ほどの筋トレによって身に着けた筋肉とは違い、スイングをする中で自然に身についた筋肉です。
当然、バッティングに必要な筋肉以外はスイングによってつくことはないですし、自分で扱えない筋肉もつくはずがありません。
スイングスピードを上げることは確かにバッティングにおいて重要です。
ですが、スイングスピードを上げるだけではバッティングは上達しません。
バッティング全体のパフォーマンス向上を考えると、効率は悪いかもしれませんが、素振りによってバッティング、スイングに必要な筋肉をつける、鍛えることで自然にスイングスピードを上げることが一番いいのではないかと私は思います。
ただし、少ない回数での素振りではあまり効果はないです。
数多く振れば良いというわけでもないですが、自分がしっかりとスイングができる範囲で多く素振りをしていきましょう。
また、ただの素振りだけでなくプラスチックバットでの素振りもスイングスピードを上げる練習としておすすめです。
軽いバットでの素振りは科学的にもスイングスピードを上げるのに効果的だと証明されています。
また、軽いプラスチックバットですので筋力的な疲労もほとんどないので、普通のバットである程度素振りをした後に、行うことも出来ますのでそういった点でもおすすめです。
動体視力
続いては動体視力についてです。
動体視力とは簡単に言うと動いている物体の情報を処理する能力のことです。
これは野球のバッティングで言うと、ピッチャーが投げたボールの情報、つまりコースや高さ、球種、球の軌道などを目で見た情報だけで処理することです。
バッターはピッチャーが投げたボールを目で見ることで、そのボールの情報(コース高さなど)を得ます。
そして、その情報を処理し、それに対する動きを脳から信号として体全体に送られスイング動作に入ります。
ピッチャーが投げた瞬間からバットに当たるまでの一瞬でこのようなことを無意識に行っているのです。
140キロの速球が打ちにくい、打てないというのは、リリースから打つまでの時間が短いため、このボールの情報処理の時間も短くなってしまい、正確なボールの位置(コース、高さ)が処理できず打てないというのが大きな理由です。
140キロを打つには、その短い時間でより正確にボールの情報を処理することが求められます。
一度下がってしまうと自力での回復は難しい普通の視力と違い、動体視力は鍛えることが出来ます。
ですので140キロの速球を打つために、より正確なボールの情報処理をするために動体視力を鍛えることをおすすめします。
また、動体視力は速い球への対応だけでなく、ストライク、ボールの際どい判断、変化球の軌道の判断などにも活きてきます。
では動体視力の鍛え方を紹介します。
まず、両手の親指を立てて肩幅くらいの間隔で自分の前に出します。
その親指の先端を顔を動かさず目だけで交互に見ていきましょう。
10往復くらいでいいでしょう。これを3セットほどやります。
次にその親指を立てた両手を頭の高さと胸の高さくらいで上下にします。
そして、それをまた交互に見ていきましょう。
これも10往復3セットほどでいいです。
続いてこれを斜め、反対の斜めで10往復3セット程度やります。
これを毎日やるだけでも動体視力は鍛えられていきます。
また、相手がいるのでしたら、相手に人差し指を動かしてもらい、それを目で追うトレーニングも効果的です。
これらだけでしたら時間もかかりませんので毎日続けられると思います。
他には動体視力トレーニングメガネというメガネもおすすめです。
こちらは日本を代表する好打者、日本ハムファイターズの近藤健介選手も使用していることで話題になりました。(2018年時)
動体視力トレーニングメガネとは見るチカラを鍛えるというのがコンセプトである、多くのアスリートが愛用するメガネです。
どういったメガネかと言いますと、かけるとレンズが点滅し、見えにくくなるのと同時に脳を活性化させていきます。
それと同時に眼の筋肉を刺激し、動体視力を鍛えていきます。
私自身もも現役時代からずっと利用していますが、なにより魅力的なのはかけているだけで効果があるということです
かけているだけで動体視力を鍛えることができ、さらに先ほど紹介したトレーニングと組み合わせることでトレーニングの効果を大幅に上げることができます。
近藤選手はこのトレーニングメガネをかけ、ティーバッティングなど様々なバッティング練習を行っています。
その他にも集中力の向上や判断力の向上などの効果もありますし、動体視力の低下を防ぐ効果もあります。
大学生、それ以上の社会人野球や草野球などでプレーする人はもちろんですが、小中高生といった動体視力の発達期に使用することで動体視力のピークである20歳ごろの状態まで動体視力を持っていくことを可能にします。
また、近藤選手のみならず多くのアスリートが愛用し、、TVなどのメディアでも多く紹介されているものです。
ミートする技術を鍛える
では最後に、ミートする技術を鍛えるという点について紹介していきます。
ここまで紹介したことを鍛える、身につけても、ボールに対して全く違うところを振っていては当然140キロの球は打てません。
ここまで紹介してきたのは140キロの速球に対応するための方法です。
あとはその球をしっかりと打ち返すミート力を身につけることが必要になります。
バッティングとはバットに当たらなければ何も始まりませんし、何も起きません。
140キロの速球にしても、100キロの球にしても、しっかりとミートすることがバッティングには必要になります。
ではミート力を鍛える練習を紹介していきます。
ミート力を上げる練習として様々なバッティング練習がいろいろな場所で紹介されていますがミート力を上げる練習として最もおすすめなのが
素振り→トスバッティング→ティーバッティング
この流れの繰り返しです。
まずは素振りからですが、素振りをする中でピッチャー像と投げたボール、球種やコースなどをイメージしながら素振りをしていきます。
この時は何となくでいいですので、各コース、そしてあらゆる球種、球筋、最も細かく言えばピッチャーは右投げか左投か、身長は高いか低いか。
細かく言えばキリがないのですがいろいろなパターンをイメージしながら、あらゆる球をヒットにするスイングをイメージの中で作っていきます。
イメージが得意という人は打った打球がアウトになるか、それともヒットになるかみたいな細かいところまでイメージできると思いますのでヒットを打ったイメージとその時のスイングを感覚として身に着けていきます。
また、イメージするのが苦手、難しいという人は何となくも良いのでこのコースはこうやって打ったらヒットになるのではないか?みたいな事でもいいのでそういったスイングを体に身に着けていきます。
この時点ではまだ感覚で良いですし、何となくで十分です。
それを終えたらトスバッティングを行っていきます。
ここで言うトスバッティングとは近い距離からピッチャーに軽く投げてもらいそれをワンバウンドでピッチャーに打ち返すという特に変わったことのない普通のトスバッティングです。
しかし意識する点がいくつかあります。
まず1つ目は確実に芯で打つことです。
近い距離から緩い球を投げてもらっていますのでその球は100%芯で当てれるようにしてください。
おそらくいろいろなコースに投げてくると思いますがどのコースの球も確実に芯で当てれるようにしましょう。
この時に先ほど感覚として身に着けた素振りでのイメージを意識しながら各コースの球をピッチャーに返してください。
ちょっと変だなと感じたらその時に修正し、感覚的な部分を少し実戦向きなものにしていきます。
2つ目はボール球は振らないということ。
トスバッティングは多くの選手、多くのチームが取り入れている基本的なメニューですが、その分てきとうに行っている選手、チームも多いです。
そんな選手の多くが多少のボール球も構わず打ってしまっています。
ピッチャーが緩い球を投げるトスバッティングですと、多少のボールはもちろんかなりのボール球でもわりと簡単に当てれてしまいますし、ピッチャーの返せてしまいます。
ですが、普段から自分のストライクゾーンはしっかりと守ると言いますか、把握しておいた方が良いです。
トスバッティングでボール球を振ってしまうと、いざ試合になった時にも同じような球に思わず手が出てしまうということなんてないと思うかもしれませんが、あります。
トスバッティングは理想を言えば3人1組でピッチーバッターに加えて、キャッチャーもつけて、ボール球は絶対に振らないということを意識してください。
3つ目はピッチャーに100%ワンバウンドで返すことです。
トスバッティングとはそういうメニューですので改まって説明する必要もないかと思いますが、緩いボール、そしてボール球は振らないという状況ですので100%ワンバウンドで返せるようにしましょう。
緩い球だからできるだけでは?と思うかもしれませんが、これの積み重ねがバットコントロールやミート力の向上につながります。
「このコースはこうやって打てばピッチャーにワンバウンドで返せるのか!」
このような感覚が非常に重要ですし、この時のスイングを先ほどの素振り同様感覚として身につけていきましょう。
トスバッティングを終えたら続いてティーバッティングをしていきます。
ティーバッティングではこれまで素振り、トスバッティングで感覚として身に着けてきた各コースの打ち方やスイングをより実戦にちかい力強いスイングでも行えるようにスイングを作っていきます。
各コースにボールをトスしてもらい、それをこれまで身に着けた感覚で打っていきます。
変だと感じた部分は修正し、より良いスイングを身につけていきます。
このティーバッティングではスイングを固める、そして完成させること、そしてそのスイングで力強くボールを打つことを意識してください。
これらを終えたら、あとはフリーバッティングなどの実戦に限りなく近いバッティング練習、これまでやってきたことを最終調整していきます。
ここまで感覚的に身に付けた部分も多いですのでそういった部分をフリーバッティングなどのピッチャーが強く投げる球を打ちながら感覚からより実戦的なものに仕上げていきます。
以上の流れを繰り返すことでミート力は上げることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は140キロの速球を打つには何をすれば良いのか?という点についていろいろと紹介させていただきました。
140キロは確かに速いですし、簡単に打つのは難しいです。
ですが、今回紹介した
タイミングの取り方
スイングスピード
動体視力
これら3つに加えて、ボールをしっかりと打てるミート力を身につければ140キロ、それ以上の球速の球での対応できるようになりますし、打てるようになります。
もしよかったら、今回紹介した内容や、練習方法などを取り入れてみて下さい。
たった7日で打率を上げる練習
たった7日で打率を上げる方法ことができるのか?
もちろんそれは難しいことですが、もし7日間必死に一生懸命練習を続けることができる人なら可能です。
バッティングとは非常に難しいイメージが強いものですが実際は意外とシンプルで基本的な部分をしっかりと理解し、身に着けることで打率は上がります。
その基本的な部分というのは知っているか知っていないか、ただそれだけの差です。
バッティングには上達、打率を上げる妨げになる要素がが7つあります。
それが
・肩に力が入っている
・ボールを待てない、打ちに行ってしまう
・体の開き
・体が突っ込んでしまう
・バットが悪い形で下から出る
・スイングが外回りしてしまっている
・バットが出てこない
この7つです。
バッティングにおいてまず大切なのは基礎を作ること、基本的なスイングを身に着けることです。
これが出来ずにいろいろな技術などを身に着けようとしたり、取り入れようとしても基礎となるスイングが正しく出来ていないとなかなかバッティング上達にはつながりません。
そしてこの7つの要素に焦点を集中させることで、7日間で正しい基礎となるスイングを身に着けることが出来ます。
もし、あなたが本当に打率を上げたい!今よりも良い打者になりたいと思うのであれば7日間本気でバッティング練習に取り組むことで、それに必要なバッティングの基本的な部分とバッティングに必要な技術を身に着けることができます。
野球選手であればしっかりと練習に取り組めるということが条件ですがどんな選手でも大丈夫です。
特にまだ基礎が身についていないお子さんを持つ親御さんなどには指導の役に立つと思います。
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