WBC日本代表の弱点と改善点
さて、先日行われた3試合を通じて感じた日本代表の弱点と改善点についてまず紹介していきます。
・投手陣
まずは投手陣です。
日本代表の投手陣の不安に関しては前々からずっと言っていたことなのですがやはり結果として出てしまいました。
特に則本選手と牧田選手。
則本選手はメジャー組の投手陣を招集できず先発陣に不安の残る日本代表の中でも先発として期待のかかる選手なだけに今回のような内容ではかなり厳しいです。
球速自体はそこそこ出ていたもののやはり微妙な制球力など投手としてのいろいろな部分がまだまだだと感じました。
則本選手本人は「初回を意識しすぎた」というコメントをしています。
おそらく今後予定されているWBC本番までの試合にも登板すると思われますがそこまでにしっかり修正できるか注目です。
そしてもう一人個人的に不安が残ったのが牧田選手。
WBCは世界を相手にするわけですがアンダースローの投手は貴重だと思っています。
過去の大会でもサブマリンで有名な渡辺俊介選手がしっかりと活躍したのが印象的です。
そして先発陣のみならずリリーフ陣にも不安のある今回の日本代表なだけに牧田選手にはしっかりと活躍してもらう必要があります。
前回のWBCにも牧田選手は出場しており、経験という点でも他の選手に勝る部分があるかと思います。
だからこそしっかりと結果を残してもらいたいです。
則本選手同様今後の試合での登板もあると思うのでそこでしっかりと結果を出してもらいたいです。
さてそんな投手陣ですが悪いところばかりではありません。
まずは前からずっと言っている菅野選手。
素晴らしい投球だったと思います。
無失点で抑えたというのもそうですが何か投げている本人が意識や目的をしっかりと持って投げている印象がありました。
おそらく球数制限のあるWBCでいかに球数を抑えつつ打者を打ち取るか。
そういったことをしっかりと考えて投げているのが見えた気がします。
もちろん他の投手もそのあたりは意識していると思いますが結果もしっかりと残せたという点でもやはり菅野選手は素晴らしかったと思います。
他にも失点こそしたものの石川歩選手も個人的にはよかったと思います。
落ち着いて自分のピッチングが出来ていたと思います。
気になったのは石川選手の持ち味の一つでもあるシンカーのキレと球数が少し多かったことです。
石川選手は今回は中継ぎで登板しましたがWBC本番では先発も任されると思います。
球数制限のあるWBCでは先発ピッチャーは打者を抑えることもそうですがいかに球数を減らすかというのも重要になってきます。
とはいえ個人的には良い内容だったと思いまし、WBC本番も期待できるピッチングだったと思います。
特に良いなと感じた投手はこの二人の選手でした。
武田翔太選手も良いピッチングだったのですが相手はソフトバンクの若手選手。
抑えて当然とまでは言いませんが抑えられなかったら少々不安があります。
しかし、しっかりと抑えた点はよかったと思いますので良い状態をキープしてもらいたいです。
・打撃陣
続いて打撃陣の改善点。
まずは良かった点から挙げていくと菊池選手と筒香選手です。
まず菊池選手は本当によく打ちました。
見ているとタイミングの取り方がうまいことと、コースとタイミングに応じての対応力が非常に高かったと思います。
どのコース、どのタイミングもバットの出し方が同じで素晴らしいと思いました。
分かると思いますが菊池選手の打ったヒットはどれも似たようなヒットだったと思います。
左中間の大きなあたりと右中間やライト線のあたりも弾道や飛び方が似ているのが菊池選手のヒットの特徴です。
これは私自身の解釈なのですがこれはどのコースに対しても自分のフォームで打てている証拠です。
また、こういった選手は調子の波が出にくいのも特徴です。
セカンドのスタメンはもちろん、WBC本番での活躍は大いに期待できると思います。
そしてもう一人が4番の筒香選手。
以前から日本代表の4番は誰が打つべきなのか?というのは大きなテーマでした。
3番坂本選手4番筒香選手5番中田選手というのは固定したいと小久保監督はコメントしました。
これに関してどうこう言うつもりはないのですがこの3人はしっかりと結果を残せるように頑張ってもらいたいです。
そして筒香選手のバッティングですがチャンスでもしっかりと結果を残しました。
4番としての役割という点でもよかったと思います。
また後ろにつなぐという意識がバッティングにも表れていたと思います。
ここからさらに状態を上げていっていくことを期待しています。
次に改善点として一番気になったのが5番を打つ中田選手。
中田選手をスタメンで使う使わないという話ではなく中田選手のバッティングフォームが気になりました。
特に気になったのが右腕の使い方です。
まずこれは個人的な考えなのですが中田選手は構えの時点でバットを動かのが特徴的ですがあの動きは必要ないような気がします。
というのも特に中田選手の動かし方は特にそうなのですが右の脇が空きやすいです。
またバットを動かすという余計な力を使うという点でも個人的にはあまり好きではありません。
ピッチャーとのタイミングを合わせるのにバットを動かす選手は多くいますがそれはタイミングを合わせる一つの方法ですので良いと思います。
中田選手の場合実際のところは分かりませんがピッチャーとのタイミングを合わせるというより自分のタイミングでバットがしっかりと振れるようにという目的のように感じます。
こういう場合、自分のタイミングにカチッとはまった時には良い打球が出やすいのですが逆にタイミングがずれるとどうしようもないのが欠点です。
中田選手の打点は多いが打率が低いというのはこれが関係しているのではないか?と個人的には思っています。
では結果をしっかりと残せた中田選手と比べられることの多い筒香選手はどうだったか。
もともと筒香選手はシンプルというものをバッティングにおいて追及しておりプロ野球の打者の中でも特に無駄な動きが少ない選手の一人です。
この二人の結果が対照的だったシーンがありました。
まずは中田選手からですが、ソフトバンクとの試合の初回のチャンスでのショートゴロ。
そして筒香選手の台湾戦でのレフトへのタイムリーヒット。
チャンスという点と外に沈むようなボールという点が両者ともに同じでした。
この場面で中田選手は自分のタイミングが外されてしまい当てただけという結果。
筒香選手はタイミングこそ少し外されましたが振り出す前に一つタメを作ることができ、反対方向にヒットを打ちました。
実は中田選手はこういったバッティングが同じ台湾戦でもありました。
その時の外に沈む同じようなボールでした。
タイミングと対応力という点で不安が大きいような気がします。
とはいえ5番という重要な打順を任されているので結果はしっかりと残してもらいたいです。
中田選手の今後の活躍に期待します。
あとは青木宣親選手が今後加わるわけですが注目したいのがライトで起用選手です。
鈴木誠也選手なのか秋山翔吾選手なのか?
こちらも注目だと思います。
個人的には秋山選手の方が良いような気もしますがどちらにしても活躍を期待しています。
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