それではオーストラリア戦の分析をしていきます。
まずは日本代表のスタメンは以下の通り
1 DH 山田哲人
2 ニ 菊池涼介
3 中 青木宣親
4 左 筒香嘉智
5 一 中田翔
6 遊 坂本勇人
7 右 鈴木誠也
8 三 松田宣浩
9 捕 小林誠司
先発 菅野智之
キューバ戦と同じメンバーです。
先発は侍ジャパンのエース菅野智之選手。
先攻の侍ジャパンは1番の山田哲人選手がいきなりヒットで出塁。
続く菊池選手も送りバントではなくヒットでチャンスを広げました。
試合の流れをいきなりがっちりと掴んだ、ように思えました。
続く青木選手が進塁打をしっかりと打ったものの4番5番が続かず結果0点となりました。
試合の流れをつかみきれませんでした。
と、こんな感じで試合が始まりました。
それでは本日のオーストラリア戦で感じたことをいくつか紹介していきます。
まずは投手陣から。
先発の菅野選手は調子は悪くなかったっと思います。
ただ少し菅野選手にしては球が高かったように感じる場面もありました。
しかし球威、キレもあり、4回と1/3を1失点の好投。
ただホームランを打たれたあのたった1球の失投。
今後あのような1球が試合を決めてしまうこともあるかもしれません。
本人もそのあたりはしっかりと意識して今後投げると思います。
とはいえ先発としてしっかりとゲームを作りました。さすが侍ジャパンのエースです。
2番手は岡田俊哉選手。
球数制限があるためピンチでの登板となりましたがしっかりと無失点で抑えました。
あの場面を0点で抑えたことはとても大きいと思います。
もしあの場面で失点をしていたらひょっとしたら負けていた可能性も十分にあると思います。
そういう意味では今日の岡田選手はとても大きな役割を果たしたと思います。
ただ一つ強化試合から気になっていたのですが岡田選手はランナーがいる場面、特に2塁にいる場面なんですが投げ急いでいるというか、ランナーを気にしすぎてキャッチャーが見えていないように感じます。
強化試合もそうですし今日のオーストラリア戦もそうなのですがランナー2塁の場面だと思うようにボールが投げられていない印象を受けました。
今日の試合でも明らかに岡田選手らしくないワイルドピッチがありました。
その後も多少動揺?が見えましたが小林選手がしっかりと間を取っていたのは素晴らしいと感じました。
ランナーがいる場面でもランナーを気にするのは大切ですがもっと落ち着いて投げた方が良いように感じました。
とはいえ今日はナイスピッチングでした。
3番手は千賀滉大選手。
何も言うことのないピッチングでした。
ストレートの球威はもちろん、フォークもよかったです。
欲を言うとストレートがもう少し低めに集まればより良いと感じるくらいでした。
4番手は宮西尚生選手。
こちらも素晴らしい内容でした。
個人的には今日一番よかったのは宮西選手だと思います。
まずコントロールが非常に良い点。
投げたいボールを投げたいところに投げれている印象です。
内外の出し入れも完璧で、勝負球はボール球を振らせる。
まさにお手本のようなピッチングでした。
何も言うことはありません。
最後は牧田和久選手。
牧田選手は球自体はまだ本調子ではないように感じましたがしっかりと抑えました。
牧田選手の持ち味であるテンポの良いピッチングが良かったです。
プロの投手は間を取って投げる選手が多い中、牧田選手は非常にテンポよく投げていきます。
個人的には非常に好きなピッチングスタイルです。
ただ今日のようにテンポよくアウトが取れれば気持ちよく投げれるのですが思うようにアウトが取れない時にどうするのか?
いつでもテンポよく投げればいいわけではないようにも感じますのでそういった場面で牧田選手が今後どういったピッチングをするのか、楽しみです。
今日はナイスピッチでした。
続いて野手陣。
一番感じたのは小林選手の配球です。
昨日のキューバ戦でも気になっていたのですが今日も分かりやすい配球でした。
また菅野選手が首を振るシーンが多かったのも印象的でした。(千賀投手も多かったです)
まずは初回から初球は全部ストレート。
ストレートでカウントを稼ぎつつ変化球で勝負。しかも右打者にはアウトコースで勝負。
セオリー通りといえばそれまでなのですがちょっと分かりやすすぎました。
また2回の4番のデニング選手への配球も気になりました。
菅野選手がデニング選手にホームランを打たれたことがあることもありますし、デニング選手はストレートに強い選手です。
それをふまえての変化球勝負というのはわかるのですがあからさますぎて狙われたら逆に危ないと感じました。
他にも右打者と左打者の攻め方が分かりやすい。オーストラリアの選手はスイングが非常にいい選手が多かったので本当に狙われたら危なかったと思います。
菅野選手の球威キレがあるからまだ良いのですが(それでも実際に明らかに狙われて打たれるシーンも多かったです)やはり昨日に引き続き小林選手の配球は気になりました。
続いて筒香選手。
昨日のキューバ戦に引き続き2試合連続のホームラン。見事でした。
2アウトランナー1塁の場面でした。
昨日のホームラン同様、つなぐ意識よりも決める意識が見えました。
このように状況によっては自分で決めるという日本の4番侍ジャパンの4番のプライドのようなものを持って筒香選手らしいバッティングを続けてほしいです。
ナイスバッティングでした。
続いて中田選手。
中田選手も決勝点となる勝ち越しホームランを打ちました。
また、変わったピッチャーの初球を打ったというもの見事でした。
変わったーピッチャーというのはやはり初球ストライクが欲しいものです。
そこを思い切って打った中田選手。完璧でした。
あとは中田選手のバッティングフォームについてです。
右腕、右手の柔らかさがだいぶ良くなってきて対応力が上がったのはもちろん、ボールが見える範囲も増えたように感じます。(四球が2試合で3)
状態も良くなってきていますが個人的には中田選手はヘッドを内側に入れるような動きをなくしたほうが打率がもっと上がるように感じます。
まあどっちにしても結果が出てきているので今後も期待しています。
※ヘッドを内側に入れることのメリットと効果はこちらの記事で紹介しています。
最後に坂本勇人選手。
坂本勇人選手の打ち方で感じたことと言いますか新しい発見が一つありました。
昨日のキューバ戦で坂本選手の最大の魅力でもあるインコース打ちを見せてくれました。
そして今日はアウトコースの球を泳がされながらもレフトへの2ベースヒットを打ちました。
この時の坂本選手の打ち方に衝撃を受けました。
まず強化試合から外の球を打つ際左脇がひらくのが気になっていました。
ただそれでもライト方向へ綺麗にヒットを打つので疑問があったのですが今日のレフトへのヒットを見てなぜだか分かりました。
ポイントは右腕の押し込みです。
今日のレフトへのヒットも左脇はあいていました、ただその後ろから右腕がインコースを打つときのようにグッと前に押し込んで出てくるのです。
それにより泳がされて開いた左脇が勝手に?閉まっているんです。
無意識か意識しているのかは分かりませんが、坂本選手のインコースの打ち方がアウトコースを打つときにも役に立っているという新しい発見がありました。
今後の坂本選手にも期待しています。
※坂本選手のインコースの打ち方はこちらの記事で詳しく紹介しています